声帯前癌病変の免疫組織化学的検討 ―PCNA, MIB-1抗体を用いて
「はじめに」癌の悪性度を推定する病理組織学的因子として, 腫瘍組織の分化度, 腫瘍細胞の異型度, 病期などがあるが, 最近モノクローナル抗体を用いた腫瘍細胞の増殖能判定が予後や悪性度診断に有用であるとの報告が種々の臓器においてみられるようになってきた. 一方, 声帯におけるhyperplasiaおよびdysplasiaは以前より前癌病変として考えられており, それらの細胞増殖能や癌化との関係を検討することは重要と思われる. 今回我々は, パラフィン組織切片を用いて染色が可能な細胞増殖マーカーとして, 抗PCNA(proliferating cell nuclear antigen), 抗MIB...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 1996-03, Vol.99 (3), p.395-475 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」癌の悪性度を推定する病理組織学的因子として, 腫瘍組織の分化度, 腫瘍細胞の異型度, 病期などがあるが, 最近モノクローナル抗体を用いた腫瘍細胞の増殖能判定が予後や悪性度診断に有用であるとの報告が種々の臓器においてみられるようになってきた. 一方, 声帯におけるhyperplasiaおよびdysplasiaは以前より前癌病変として考えられており, それらの細胞増殖能や癌化との関係を検討することは重要と思われる. 今回我々は, パラフィン組織切片を用いて染色が可能な細胞増殖マーカーとして, 抗PCNA(proliferating cell nuclear antigen), 抗MIB-1(Ki-67)モノクローナル抗体を使用して声帯hyperplasia・dysplasiaの免疫組織化学的検討を行い, 細胞異型の程度と増殖能との相関および臨床的予後, 癌化との関係につき若干の知見を得たので報告する. |
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ISSN: | 0030-6622 |