成人の閉塞型睡眠時無呼吸症候群に対するUPPPの治療効果

「はじめに」 成人の閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome, OSAS)における気道の閉塞部位に関しては, 画像による形態学的検討1)2), 音響学的検討3), 圧トランスジュウサーを用いた検討4)など種々の方向からの検索が行われている. いずれの方法でも, OSASの気道狭窄部位としては, 口蓋垂と軟口蓋の裏面にあたる中咽頭レベルと舌根レベルの2カ所が最も重要な部位と考えられている. 成人のOSASに対しては, 従来より気管切開術が最も有効な治療手段とされていたが, 原因となる上気道の狭窄に対する根治的治療が可能であればそれが最も理想的な治...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 1990-08, Vol.93 (8), p.1241-1305
Hauptverfasser: 朝倉光司, 中野勇治, 新谷朋子, 松田史明, 秋田信人, 形浦昭克
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 成人の閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome, OSAS)における気道の閉塞部位に関しては, 画像による形態学的検討1)2), 音響学的検討3), 圧トランスジュウサーを用いた検討4)など種々の方向からの検索が行われている. いずれの方法でも, OSASの気道狭窄部位としては, 口蓋垂と軟口蓋の裏面にあたる中咽頭レベルと舌根レベルの2カ所が最も重要な部位と考えられている. 成人のOSASに対しては, 従来より気管切開術が最も有効な治療手段とされていたが, 原因となる上気道の狭窄に対する根治的治療が可能であればそれが最も理想的な治療法である. 1981年のFujitaらの発表5)以来, その有効性が注目されるに至った口蓋垂軟口蓋咽頭形成手術(Uvulopalatopharyngoplasty, UPPP)は, 特に軟口蓋, 口蓋垂を中心とした中咽頭レベルに原因のあるOSAS患者に有効であると考えられている.
ISSN:0030-6622