閉塞型睡眠時無呼吸症候群患者における鼻翼筋の活動について
「はじめに」 閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome, OSAS)は, 睡眠時の無呼吸発作のために, 日中の傾眠傾向が生じ, また, 高血圧, 不整脈, 右心不全などの心血管系の2次的変化をきたすことが明らかとなっている1). 本疾患の成因として, 上気道の器質的な狭窄2)3)に加えて, 睡眠に伴った上気道呼吸補助筋の筋緊張低下4)5)が関係していると考えられている. 従来より, OSASの閉塞部位としては軟口蓋と舌根部の2カ所が重要と考えられており, したがって筋活動についても頤舌筋が最も重要視されている. しかし, 最近, 鼻閉がOSAS...
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Veröffentlicht in: | 日本耳鼻咽喉科学会会報 1990-06, Vol.93 (6), p.925-1011 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 閉塞型睡眠時無呼吸症候群(obstructive sleep apnea syndrome, OSAS)は, 睡眠時の無呼吸発作のために, 日中の傾眠傾向が生じ, また, 高血圧, 不整脈, 右心不全などの心血管系の2次的変化をきたすことが明らかとなっている1). 本疾患の成因として, 上気道の器質的な狭窄2)3)に加えて, 睡眠に伴った上気道呼吸補助筋の筋緊張低下4)5)が関係していると考えられている. 従来より, OSASの閉塞部位としては軟口蓋と舌根部の2カ所が重要と考えられており, したがって筋活動についても頤舌筋が最も重要視されている. しかし, 最近, 鼻閉がOSASの原因の一つとして挙げられており, また, 鼻腔の外枠を保持している鼻翼筋にも呼吸性の活動が存在することが明らかになっている6)7)8). 今回は, OSAS患者において鼻翼筋を含めた上気道の筋電活性を測定して, 無呼吸との関連性について検討した. |
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ISSN: | 0030-6622 |