聴神経腫瘍の増大速度に関する検討

聴神経腫瘍の増大速度を種々なる理由により手術を施行せず, かつ観察期間(4~31ヵ月)に諸検査を行った6例で測定した. 1例では診断4カ月後に腫瘍の急速な増大のため手術をしたが, 他の例は今でも観察中である, CT scanで測定した腫瘍の増大速度は全く増大せぬものから年に21.9mmのものまでいろいろであった. 全く増大せぬものを除いた5例のvolume doubling timeは5年, 8.2カ月, 3.2カ月(2例), 1.5カ月であった. いろいろな神経耳科学的検査のうちABRが最も腫瘍増大を反映していた. 手術をせずに聴神経腫瘍の患者を観察するときには増大速度の急激なものもあること...

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Veröffentlicht in:日本耳鼻咽喉科学会会報 1987-03, Vol.90 (3), p.324-463
Hauptverfasser: 草刈潤, 小林俊光, 稲村直樹, 渋谷守, 大平裕子, 川瀬哲明, 武山実, 菊地俊彦, 高坂知節, 河本和友
Format: Artikel
Sprache:eng ; jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:聴神経腫瘍の増大速度を種々なる理由により手術を施行せず, かつ観察期間(4~31ヵ月)に諸検査を行った6例で測定した. 1例では診断4カ月後に腫瘍の急速な増大のため手術をしたが, 他の例は今でも観察中である, CT scanで測定した腫瘍の増大速度は全く増大せぬものから年に21.9mmのものまでいろいろであった. 全く増大せぬものを除いた5例のvolume doubling timeは5年, 8.2カ月, 3.2カ月(2例), 1.5カ月であった. いろいろな神経耳科学的検査のうちABRが最も腫瘍増大を反映していた. 手術をせずに聴神経腫瘍の患者を観察するときには増大速度の急激なものもあることを考慮にいれる必要がある.
ISSN:0030-6622
DOI:10.3950/jibiinkoka.90.324