大腿骨頚部骨折地域連携パスの使用状況と問題点

岩手県中部地区における大腿骨頚部骨折地域連携パス(以下、パス)の活用状況と問題点について検討した。当院のパスは術後12~14日で連携病院に転院するように作成しており、連携病院は回復期リハビリテーション病棟を持つ2病院である。当院で手術治療を行った大腿骨頚部骨折患者169例を対象としてパス適応率、逸脱率、パス群と非パス群の在院日数を検討した。また、本パスの問題点について連携病院にアンケート調査(項目はパスにおける問題点、患者における問題点、パスサマリーにおける問題点)を行った。パス適応は109例(62.7%)、パス逸脱は7例(6.6%)であった。両群の在院日数に有意差は認めなかった。連携病院にお...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本クリニカルパス学会誌 2013/03/01, Vol.15(1), pp.33-35
Hauptverfasser: 佐藤, 光太朗, 鈴木, 善明, 懸田, 可奈子, 藤原, 恵美子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:岩手県中部地区における大腿骨頚部骨折地域連携パス(以下、パス)の活用状況と問題点について検討した。当院のパスは術後12~14日で連携病院に転院するように作成しており、連携病院は回復期リハビリテーション病棟を持つ2病院である。当院で手術治療を行った大腿骨頚部骨折患者169例を対象としてパス適応率、逸脱率、パス群と非パス群の在院日数を検討した。また、本パスの問題点について連携病院にアンケート調査(項目はパスにおける問題点、患者における問題点、パスサマリーにおける問題点)を行った。パス適応は109例(62.7%)、パス逸脱は7例(6.6%)であった。両群の在院日数に有意差は認めなかった。連携病院におけるアンケート調査からは、患者の情報が得にくい、リハビリテーションが進まない患者(重症患者、認知症患者)も受け入れているという問題があげられた。急性期病院では他の重症患者を管理して連携病院での積極的なリハビリテーションを可能にすること、また情報を適切に提供することが、連携病院の負担を軽減するために急性期病院としてすべきことであると考えられた。
ISSN:2187-6592
2436-1046
DOI:10.50842/jjscp.15.1_33