P1-9 コルヒチンが有効であったIgA血管炎の1例
16歳男性.入院約1か月前に咽頭痛が出現し自然軽快したが,約2週前に両下腿の紫斑,両大腿・下腿の筋痛が出現した.他院でアレルギーを疑われ抗ヒスタミン薬を処方されたが改善なく,足関節痛も出現した.約1週前に再度他院を受診し,腹痛が出現し尿潜血も認めたことからIgA血管炎が疑われ,当科へ紹介され入院した.入院時は腹部全体に自発痛・圧痛を認め経口摂取困難で,両下肢全体に点状の紫斑が散在し,両手関節炎を認めた.絶食補液で経過をみたところ,関節炎は自然に軽快したが,紫斑,腹痛は残存した.下腿皮膚生検でIgA沈着を伴う白血球破砕性血管炎を認め,上下部消化管内視鏡検査では胃,十二指腸,回腸に発赤・びらん...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床免疫学会会誌 2017, Vol.40(4), pp.300a-300a |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 16歳男性.入院約1か月前に咽頭痛が出現し自然軽快したが,約2週前に両下腿の紫斑,両大腿・下腿の筋痛が出現した.他院でアレルギーを疑われ抗ヒスタミン薬を処方されたが改善なく,足関節痛も出現した.約1週前に再度他院を受診し,腹痛が出現し尿潜血も認めたことからIgA血管炎が疑われ,当科へ紹介され入院した.入院時は腹部全体に自発痛・圧痛を認め経口摂取困難で,両下肢全体に点状の紫斑が散在し,両手関節炎を認めた.絶食補液で経過をみたところ,関節炎は自然に軽快したが,紫斑,腹痛は残存した.下腿皮膚生検でIgA沈着を伴う白血球破砕性血管炎を認め,上下部消化管内視鏡検査では胃,十二指腸,回腸に発赤・びらんが散在したことからIgA血管炎と診断した.尿蛋白・潜血も認めたが軽度であり,紫斑,腹痛が遷延したことから,入院7日目にコルヒチン1 mg/日で治療を開始した.その後数日で紫斑は消失し,入院13日目に経口で摂食が可能となり,消化器症状の再燃もなく入院25日目に退院した.IgA血管炎では遷延する症状に対して副腎皮質ステロイドが使用されるが,症例によってはコルヒチンも有用な場合がある. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.40.300a |