P2-16 IL-23阻害はIL-17A非依存的に炎症性筋疾患モデルを改善させる

  【目的】C protein-induced myositis(CIM)は自己反応性CD8陽性T細胞と筋局所の自然免疫活性化に依存し,炎症性筋疾患(IIM)の病態解明に有用である.IL-23は,IL-17Aをエフェクター分子として複数の自己免疫疾患で重要であり,乾癬においてはIL-23阻害薬が安全に臨床応用されている.一方で,IIMにおいては患者血清中のIL-23が高値との報告があるのみで詳細に検討されていない.CIMはIL-17Aに非依存的に発症するが,上流のIL-23がIL-17A誘導以外の生物活性を介してCIMに関与する可能性があり,検討した.【方法】IL-23欠損マウスにCIMを誘導...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床免疫学会会誌 2016, Vol.39(4), pp.411b-411b
Hauptverfasser: 梅澤, 夏佳, 川畑, 公人, 木村, 直樹, 吉橋, 洋子, 上阪, 等
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:  【目的】C protein-induced myositis(CIM)は自己反応性CD8陽性T細胞と筋局所の自然免疫活性化に依存し,炎症性筋疾患(IIM)の病態解明に有用である.IL-23は,IL-17Aをエフェクター分子として複数の自己免疫疾患で重要であり,乾癬においてはIL-23阻害薬が安全に臨床応用されている.一方で,IIMにおいては患者血清中のIL-23が高値との報告があるのみで詳細に検討されていない.CIMはIL-17Aに非依存的に発症するが,上流のIL-23がIL-17A誘導以外の生物活性を介してCIMに関与する可能性があり,検討した.【方法】IL-23欠損マウスにCIMを誘導した.野生型マウスにCIMを誘導し,抗IL-23受容体抗体を投与した.野生型のCIMマウスよりリンパ節細胞を採取し,IL-23欠損の非免疫マウスへ養子移入した.筋炎の重症度は組織学的に評価した.【結果】IL-23欠損マウスでは,有意にCIMが抑制された.筋炎発症後からの抗IL-23受容体抗体投与はCIMを有意に抑制した.IL-23欠損マウスをレシピエントとした移入筋炎は,野生型と同等に誘導された.【結論】IL-23は,IL-17A誘導に非依存的にCIM病態に関与し,その阻害は自己反応性T細胞の活性化を抑制すると考えられた.既存のIL-23阻害薬をIIMへ応用できる可能性が考えられた.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.39.411b