P1-22 全身性エリテマトーデス患者における動脈硬化進展と骨塩量との関連
【目的】骨塩量減少と動脈硬化との関連が指摘されている(Ye C et al. PLoS One 2016).全身性エリテマトーデス(SLE)における動脈硬化の進展因子を検討する.【方法】2012年1月から2016年4月に当科外来を受診した全SLE患者のうち,経時的に動脈硬化性病変を評価した連続84(女性74)例を対象とした.動脈硬化性病変は,頚部血管エコー検査により頚動脈プラーク,内膜中膜複合体厚(IMT)を評価し,骨塩定量は腰椎(L2-4)においてDual-Energy X-ray Absorptiometry法で測定した.動脈硬化進展を平均最大IMTの10%以上の増加かつプラークスコア...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床免疫学会会誌 2016, Vol.39(4), pp.385b-385b |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】骨塩量減少と動脈硬化との関連が指摘されている(Ye C et al. PLoS One 2016).全身性エリテマトーデス(SLE)における動脈硬化の進展因子を検討する.【方法】2012年1月から2016年4月に当科外来を受診した全SLE患者のうち,経時的に動脈硬化性病変を評価した連続84(女性74)例を対象とした.動脈硬化性病変は,頚部血管エコー検査により頚動脈プラーク,内膜中膜複合体厚(IMT)を評価し,骨塩定量は腰椎(L2-4)においてDual-Energy X-ray Absorptiometry法で測定した.動脈硬化進展を平均最大IMTの10%以上の増加かつプラークスコア(頚動脈プラーク径の総和)の増加と定義し,初回検査時の患者背景,臨床検査所見,骨塩量および治療薬との関連を後ろ向きに解析した.【結果】対象の年齢,罹病期間,SLEDAI-2Kの中央値[四分位範囲]は,43[36-54]歳,10[3-21]年,2[2-4]で,腰椎骨塩量(g/m2)は,0.98±0.15であった.頚部血管エコー検査は,26[23-29]ヶ月間隔で施行され,プラークスコアは,34例(41%)で増加し,平均最大IMTの変化率は6.5±18.3%であった.動脈硬化進展は12例(14%)に認められ,動脈硬化進展に関連する因子として,頚動脈プラークの存在(p = 0.001),リンパ球数(p = 0.01),骨塩減少(p = 0.01),抗リン脂質抗体陽性(p = 0.03)が抽出された.【結語】SLEにおける動脈硬化進展は,疾患特異的なリスク因子とともに骨塩量との関連が示唆された. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.39.385b |