P7-023 抗ARS抗体陽性症候群患者の臨床像の検討

  【目的】当院で診断治療された抗ARS抗体陽性患者の臨床的特徴について検討する【方法】2003年~2015年に当院に通院加療された抗ARS抗体陽性患者33例を対象として臨床症状や治療経過について後ろ向きに解析した.抗ARS抗体測定はELISA法及び各抗体については保存血清を用いたHeLa細胞を抗原とするRNA免疫沈降法及び蛋白免疫沈降法により抗体を検出した.【結果】平均年齢は55.3±13.6歳(平均±標準偏差),男性7例,女性26例,多発性筋炎(PM)15例,皮膚筋炎(DM)18例であった.抗ARS抗体の内訳は抗Jo-1抗体18例(54%),抗EJ抗体7例(21%),抗PL-7抗体6例(1...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床免疫学会会誌 2015, Vol.38(4), pp.359a-359a
Hauptverfasser: 西岡, 亜紀, 東, 幸太, 壺井, 和幸, 安部, 武生, 荻田, 千愛, 横山, 雄一, 古川, 哲也, 田村, 誠朗, 吉川, 卓宏, 齋藤, 篤史, 関口, 昌弘, 東, 直人, 北野, 将康, 角田, 慎一郎, 松井, 聖, 佐野, 統, 細野, 祐司, 大村, 浩一郎, 三森, 経世
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:  【目的】当院で診断治療された抗ARS抗体陽性患者の臨床的特徴について検討する【方法】2003年~2015年に当院に通院加療された抗ARS抗体陽性患者33例を対象として臨床症状や治療経過について後ろ向きに解析した.抗ARS抗体測定はELISA法及び各抗体については保存血清を用いたHeLa細胞を抗原とするRNA免疫沈降法及び蛋白免疫沈降法により抗体を検出した.【結果】平均年齢は55.3±13.6歳(平均±標準偏差),男性7例,女性26例,多発性筋炎(PM)15例,皮膚筋炎(DM)18例であった.抗ARS抗体の内訳は抗Jo-1抗体18例(54%),抗EJ抗体7例(21%),抗PL-7抗体6例(18%),抗PL-12抗体1例(3%),抗OJ抗体1例(3%)であった.間質性肺疾患(ILD)の合併は27例(82%),関節炎症状は18例(55%)に認めた.またRaynaud症状は15例(45%)に見られた.他の膠原病との合併は10例に見られた(強皮症5例,RA4例,シェーグレン症候群4例,重複含む).4例は無治療,ステロイド内服加療は9例,ステロイド内服+パルス療法は4例,ステロイド内服+免疫抑制剤療法は6例,ステロイド内服+パルス+免疫抑制剤加療は9例で施行された.【結論】抗ARS抗体がより簡便に測定できるようになり筋炎治療における症状,治療,予後などの予測が可能となってきている.しかしまだ個々の抗ARS抗体については一部施設でのみ測定可能である事や,陽性例の中でも症状や重症度に大きな差が見られており,更なる臨床的知見の蓄積が必要であると思われる.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.38.359a