P7-09 抗核抗体間接蛍光抗体法検査のカットオフ値の検討
【目的】抗核抗体検査の間接蛍光抗体法(以下IF法)は多くの施設で実施されているが,健常人でも陽性となるケースが増えている.今回我々はIF法のカットオフ値について検討を行なったので報告する.【検討内容】健康検診検査で協力検診者531名(女性474名 平均37.9歳,男性57名 平均42.6歳)とELISA法でSSA,SSB,RNP,Sm,dsDNAのいずれかが陽性となった438名の患者血清を用い通常通りIF法を実施した.尚,IF法はMBL社のフルオロHEPANAテストを使用し,落射蛍光顕微鏡BX50-34-FLA-2を用いて3名で判定を行った.【結果】健診者ではIF法抗体価40倍で26.4%が陽...
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Veröffentlicht in: | 日本臨床免疫学会会誌 2013, Vol.36(5), pp.407b-407b |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 【目的】抗核抗体検査の間接蛍光抗体法(以下IF法)は多くの施設で実施されているが,健常人でも陽性となるケースが増えている.今回我々はIF法のカットオフ値について検討を行なったので報告する.【検討内容】健康検診検査で協力検診者531名(女性474名 平均37.9歳,男性57名 平均42.6歳)とELISA法でSSA,SSB,RNP,Sm,dsDNAのいずれかが陽性となった438名の患者血清を用い通常通りIF法を実施した.尚,IF法はMBL社のフルオロHEPANAテストを使用し,落射蛍光顕微鏡BX50-34-FLA-2を用いて3名で判定を行った.【結果】健診者ではIF法抗体価40倍で26.4%が陽性,抗体価80倍で16%が陽性であった.また陽性となった染色パターンは均一型のものが多かった.ELISA法陽性の患者血清では殆んどがIF法抗体価80倍以上であった.SSAやdsDNA陽性患者で抗体価40倍が比較的多く認められたが,その多くは治療中で経過も良好な症例であったが,初診の症例も少数存在した.【考察】今回の検討からはIF法の健常人における特異度は抗体価40倍で74%,抗体価80倍で84%であり,ELISA法で陽性となった各種疾患における感度の平均は抗体価40倍で93.6%,抗体価80倍で88.7%であった.以上からカットオフ値は抗体価40~80倍の間が適当であると考えられた.カットオフ値を抗体価80倍まで引き上げるのにはまだ問題があるため,健常人でも抗体価40倍では約1/4が陽性となることを理解しておく必要がある. |
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ISSN: | 0911-4300 1349-7413 |
DOI: | 10.2177/jsci.36.407b |