微小血管傷害性溶血と血小板減少を示した全身性強皮症の3例

微小血管傷害性の溶血と血小板減少を示した全身性強皮症3例(症例1, 2, 3; すべて女性)の臨床像と治療経過を報告する.症例1, 2で,腎障害と血圧上昇のない時期に血小板減少が先行し,症例3でこれらの発生の前後関係は不明だった.新鮮凍結血漿による血漿交換が,症例1, 2に有効だった.譫妄を症例1に,変動性精神症状を症例3にみた,強皮症では,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)類似病態が,強皮症腎の概念に含められているが,治療上,血漿交換の適応例を分離する意義があり,軽度の血小板減少の段階で,溶血の潜在に注目することが有用と思われた....

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Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本臨床免疫学会会誌 2000/02/29, Vol.23(1), pp.57-63
Hauptverfasser: 三森, 明夫, 奈良, 浩之, 金子, 尚子, 城田, 祐子, 武田, 昭, 益山, 純一, 吉尾, 卓, 狩野, 庄吾, 簑田, 清次
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:微小血管傷害性の溶血と血小板減少を示した全身性強皮症3例(症例1, 2, 3; すべて女性)の臨床像と治療経過を報告する.症例1, 2で,腎障害と血圧上昇のない時期に血小板減少が先行し,症例3でこれらの発生の前後関係は不明だった.新鮮凍結血漿による血漿交換が,症例1, 2に有効だった.譫妄を症例1に,変動性精神症状を症例3にみた,強皮症では,血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)類似病態が,強皮症腎の概念に含められているが,治療上,血漿交換の適応例を分離する意義があり,軽度の血小板減少の段階で,溶血の潜在に注目することが有用と思われた.
ISSN:0911-4300
1349-7413
DOI:10.2177/jsci.23.57