当院における潰瘍性大腸炎に対する全大腸切除術後妊娠の周産期予後

【目的】潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis:UC)合併妊娠では周産期合併症が増えるとされるが,全大腸切除術(Total Proctocolectomy:TP)後の周産期予後に関連する研究は少ない.当院で管理したTP既往妊婦の周産期予後について検討した. 【方法】1999年1月から2018年12月までに当院で分娩した4,025妊娠のうち,UC合併の23妊娠(UC群)の周産期予後を,TP群とnon-TP群に分け後方視的に比較検討した.また,年齢と妊娠歴で傾向スコアマッチングを行い抽出した,UCを含む内科学的合併症のない115妊娠(control群)との比較検討も行った. 【結果】T...

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Veröffentlicht in:日本周産期・新生児医学会雑誌 2023, Vol.59(3), pp.311-316
Hauptverfasser: 堀川, 翔太, 渡邉, 憲和, 出井, 麗, 深瀬, 実加, 仙道, 可菜子, 山内, 敬子, 堤, 誠司, 永瀬, 智
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:【目的】潰瘍性大腸炎(Ulcerative Colitis:UC)合併妊娠では周産期合併症が増えるとされるが,全大腸切除術(Total Proctocolectomy:TP)後の周産期予後に関連する研究は少ない.当院で管理したTP既往妊婦の周産期予後について検討した. 【方法】1999年1月から2018年12月までに当院で分娩した4,025妊娠のうち,UC合併の23妊娠(UC群)の周産期予後を,TP群とnon-TP群に分け後方視的に比較検討した.また,年齢と妊娠歴で傾向スコアマッチングを行い抽出した,UCを含む内科学的合併症のない115妊娠(control群)との比較検討も行った. 【結果】TP群は7妊娠,non-TP群は16妊娠であった.両群で分娩週数,分娩様式,出生体重,周産期死亡に有意差はなかった. 【結論】UC合併妊娠ではTP施行の有無で周産期予後に差がないことが示唆された.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.59.3_311