日本におけるNIPT : 法・倫理・女性 - "ふるいわけ" の性格をもつ検査を, 差別なく運用することはできるのか
「はじめに:厚労省報告書と医学会指針」2021年5月, 厚生科学審議会科学技術部会NIPT等の出生前検査に関する専門委員会は「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書」を公表した. 報告書は「特定の疾患を対象として出生前検査を実施することは, 現に社会生活を営む当該疾患を有する人々に不安を生み出しかねない」と述べ, 「18トリソミーや13トリソミーのように従来は予後不良とみなされ積極的な治療が行われてこなかった疾患についても, 様々な治療を行うことで, 10年以上の生存が可能となる場合もみられるようになっている」「21トリソミーについては, 重篤な合併症を併発しない限り生命予後は良好とな...
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2023-04, Vol.58 (4), p.777-779 |
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1. Verfasser: | |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに:厚労省報告書と医学会指針」2021年5月, 厚生科学審議会科学技術部会NIPT等の出生前検査に関する専門委員会は「NIPT等の出生前検査に関する専門委員会報告書」を公表した. 報告書は「特定の疾患を対象として出生前検査を実施することは, 現に社会生活を営む当該疾患を有する人々に不安を生み出しかねない」と述べ, 「18トリソミーや13トリソミーのように従来は予後不良とみなされ積極的な治療が行われてこなかった疾患についても, 様々な治療を行うことで, 10年以上の生存が可能となる場合もみられるようになっている」「21トリソミーについては, 重篤な合併症を併発しない限り生命予後は良好となっており, 平均寿命は約60歳まで延長してきている」と記述した. この報告書に基づいて2021年8月に日本医学会出生前検査認証制度等運営委員会がつくられたが, 同委員会が2022年2月に策定した指針「NIPT等の出生前検査に関する情報提供及び施設(医療機関・検査分析機関)認証の指針(以下, 医学会指針)」では, 「NIPTの対象は, 13トリソミー, 18トリソミー, 21トリソミーとする」と, 検査対象が明記された. |
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ISSN: | 1348-964X |