在胎36–38週における新生児呼吸障害例の検討 ~Lamellar body countを指標として

在胎36–38週での新生児呼吸状態について,羊水中のLamellar body count:LBCを指標として検討した.LBCの中央値は新生児呼吸障害症例群2.7×104/μL,対照群6.0×104/μLであり,呼吸障害群で有意に低値であった(p < 0.001).ROC解析より新生児呼吸障害症例を鑑別するLBCのcut off値は4.4×104/μL(曲線下面積0.833,95%信頼区間0.702–0.963)であり,感度91.7%,特異度69.6%,陽性的中率26.2%,陰性的中率94.1%であった.分娩様式別では,LBCの中央値は経腟群8.0×104/μL,帝王切開群5.3×104/μL...

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Veröffentlicht in:日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(3), pp.492-497
Hauptverfasser: 松本, 賢典, 関塚, 智之, 山脇, 芳, 生野, 寿史, 田中, 雅人, 楡井, 淳, 小林, 玲, 西島, 浩二
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:在胎36–38週での新生児呼吸状態について,羊水中のLamellar body count:LBCを指標として検討した.LBCの中央値は新生児呼吸障害症例群2.7×104/μL,対照群6.0×104/μLであり,呼吸障害群で有意に低値であった(p < 0.001).ROC解析より新生児呼吸障害症例を鑑別するLBCのcut off値は4.4×104/μL(曲線下面積0.833,95%信頼区間0.702–0.963)であり,感度91.7%,特異度69.6%,陽性的中率26.2%,陰性的中率94.1%であった.分娩様式別では,LBCの中央値は経腟群8.0×104/μL,帝王切開群5.3×104/μLであり,経腟群で有意に高値であった(p=0.036).LBCは簡便,迅速,客観的であり,新生児呼吸障害症例を検出する精度が高い,有用な検査方法である.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.58.3_492