妊娠中期にびまん性肺胞出血 (DAH) を発症し, 集学的治療を要したSLE/抗リン脂質抗体症候群合併妊娠の1例
「概要」びまん性肺胞出血(diffuse alveolar hemorrhage: DAH)は治療抵抗性で生命予後は不良である. その発症には全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)や抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome: APS)などの関与が知られているが, SLE/APS合併妊婦がDAHを発症した例はこれまで8例しか報告がない. 今回われわれは, 妊娠中期にDAHを発症し集学的治療を要したSLE/APS合併妊娠例を経験したので報告する. 症例は41歳, 4妊1産. 妊娠23週に喀血のため救急搬送された....
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2022-09, Vol.58 (2), p.401-406 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「概要」びまん性肺胞出血(diffuse alveolar hemorrhage: DAH)は治療抵抗性で生命予後は不良である. その発症には全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus: SLE)や抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome: APS)などの関与が知られているが, SLE/APS合併妊婦がDAHを発症した例はこれまで8例しか報告がない. 今回われわれは, 妊娠中期にDAHを発症し集学的治療を要したSLE/APS合併妊娠例を経験したので報告する. 症例は41歳, 4妊1産. 妊娠23週に喀血のため救急搬送された. DAHと診断し, 気管内挿管のうえステロイドおよびシクロホスファミドパルス療法を行い軽快した. 妊娠25週に胎児機能不全となり緊急帝王切開術を行ったが児の予後は不良であった. DAHを伴うSLE/APS合併症妊娠例に対して, 母体治療を優先し集学的治療を行った結果, 母体救命しえた. |
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ISSN: | 1348-964X |