先天性外科疾患を合併した児のフォローアップ状況に関する調査
先天性外科疾患を合併した児のフォローアップは実態が不明である.2020年6月〜2021年3月に全国のNICU 247施設にアンケート調査を行ったところ,164施設から回答を得た(66.4%).フォローアップ期間が6歳以上の長期であると回答された割合が高かった疾患は,先天性横隔膜ヘルニア,脊髄髄膜瘤,新生児期に非開心術を行った先天性心疾患で,フォローアッププロトコルがある疾患や原疾患の長期フォローアップが必要な疾患であった.長期フォローアップは外科医によるものであり,小児科・新生児科による発育・発達評価を含めたフォローアップは不十分であることが明らかとなった.また発達検査ができないことが課題であ...
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(2), pp.294-299 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Schlagworte: | |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 先天性外科疾患を合併した児のフォローアップは実態が不明である.2020年6月〜2021年3月に全国のNICU 247施設にアンケート調査を行ったところ,164施設から回答を得た(66.4%).フォローアップ期間が6歳以上の長期であると回答された割合が高かった疾患は,先天性横隔膜ヘルニア,脊髄髄膜瘤,新生児期に非開心術を行った先天性心疾患で,フォローアッププロトコルがある疾患や原疾患の長期フォローアップが必要な疾患であった.長期フォローアップは外科医によるものであり,小児科・新生児科による発育・発達評価を含めたフォローアップは不十分であることが明らかとなった.また発達検査ができないことが課題であることも判明した.以上より先天性外科疾患を合併した児のフォローアップ体制を構築するためにはフォローアッププロトコルの作成,各地域での体制整備,質問紙などを用いた二段階のフォローアップ方法などが必要と考えられた. |
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ISSN: | 1348-964X 2435-4996 |
DOI: | 10.34456/jjspnm.58.2_294 |