初回監視培養の採取日を日齢0から日齢3に変更したときの保菌率の検討

当院では初回監視培養を日齢0に行っていたが,日齢0では有意菌の検出が少ないと考えられたため,2019年から初回監視培養を日齢3に変更した.2015年1月から2020年12月までの6年間に当院NICUに入院した児を対象とし後方視的に検討した.院外出生児や先天性感染を疑う児は対象から除外した.日齢0は667例中151例(23%),日齢3は292例中263例(90%)で細菌が検出され,日齢3で有意に多かったが,経腟分娩で出生した児に関しては両群間で有意差は認めなかった.MRSAは日齢0では検出されず日齢3では9例検出された.ESBL産生E.coliは日齢0で9例,日齢3で5例検出された.9例の早発型...

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Veröffentlicht in:日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(2), pp.233-237
Hauptverfasser: 林, 一鷹, 中田, 裕生, 土本, 啓嗣, 金澤, 亜錦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:当院では初回監視培養を日齢0に行っていたが,日齢0では有意菌の検出が少ないと考えられたため,2019年から初回監視培養を日齢3に変更した.2015年1月から2020年12月までの6年間に当院NICUに入院した児を対象とし後方視的に検討した.院外出生児や先天性感染を疑う児は対象から除外した.日齢0は667例中151例(23%),日齢3は292例中263例(90%)で細菌が検出され,日齢3で有意に多かったが,経腟分娩で出生した児に関しては両群間で有意差は認めなかった.MRSAは日齢0では検出されず日齢3では9例検出された.ESBL産生E.coliは日齢0で9例,日齢3で5例検出された.9例の早発型感染症を認め,1例が血液培養陽性で,日齢0の監視培養から同種細菌が検出された.保菌状況の確認には日齢3での検査が有用だが,早発型感染症や母児感染の視点からは日齢0での検査も必要である.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.58.2_233