妊娠後期にCOVID-19を発症,呼吸不全にて帝王切開術後,ECMOを導入した一例
COVID-19は新種のコロナウイルスであるSARS-CoV-2によって発症する感染症である.2019年12月に中国保健機関が発表した湖北省武漢の「原因不明の肺炎」に端を発し,2020年1月には原因が新種のコロナウイルスであることが特定された.ウイルスは中国をはじめ世界中に広がり2020年3月11日にWHOはパンデミック宣言を行った.臨床症状として多くは無症候,軽症のまま治癒するが重症化し人工呼吸管理を要する場合や死に至る例まで様々な病態を示す.現時点で,COVID-19に関して妊婦と胎児に対する影響については報告が少ない.今回,妊娠中にCOVID-19を発症,肺炎に伴い呼吸状態が増悪したため...
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(1), pp.131-136 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | COVID-19は新種のコロナウイルスであるSARS-CoV-2によって発症する感染症である.2019年12月に中国保健機関が発表した湖北省武漢の「原因不明の肺炎」に端を発し,2020年1月には原因が新種のコロナウイルスであることが特定された.ウイルスは中国をはじめ世界中に広がり2020年3月11日にWHOはパンデミック宣言を行った.臨床症状として多くは無症候,軽症のまま治癒するが重症化し人工呼吸管理を要する場合や死に至る例まで様々な病態を示す.現時点で,COVID-19に関して妊婦と胎児に対する影響については報告が少ない.今回,妊娠中にCOVID-19を発症,肺炎に伴い呼吸状態が増悪したため妊娠33週に帝王切開術を施行し,術後さらに呼吸状態が増悪しICU入室,ECMO導入に至った症例を経験したので報告する. |
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ISSN: | 1348-964X 2435-4996 |
DOI: | 10.34456/jjspnm.58.1_131 |