超低出生体重児の循環管理が未熟児動脈管開存症に与える影響

背景:未熟児動脈管開存症は,生命予後や神経学的予後に影響を与える超低出生体重児の合併症の1つである.本研究では,循環管理の変化が未熟児動脈管開存症などの合併症や神経学的予後に与える影響について検討した.方法:2005年から2017年までに当院NICUに入院した超低出生体重児をインドメタシンの予防投与などの循環管理の変更前後で2群に分けた.他院出生,先天奇形のある児は除外した.母体情報,新生児情報,退院後の発達状況を2群間で比較した.結果:前期群は156名,後期群は220名であった.動脈管手術を要した症例は後期群で増加した.多変量解析では,インドメタシン薬物治療,水分投与量,急性期ステロイド使用...

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Veröffentlicht in:日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(1), pp.70-75
Hauptverfasser: 上田, 和利, 高橋, 章仁, 近藤, 友里子, 岩﨑, 恵里子, 桝田, 翠, 砂田, 哲, 徳増, 智子, 吉崎, 加奈子, 澤田, 真理子, 林, 知宏, 久保田, 真通, 脇, 研自
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:背景:未熟児動脈管開存症は,生命予後や神経学的予後に影響を与える超低出生体重児の合併症の1つである.本研究では,循環管理の変化が未熟児動脈管開存症などの合併症や神経学的予後に与える影響について検討した.方法:2005年から2017年までに当院NICUに入院した超低出生体重児をインドメタシンの予防投与などの循環管理の変更前後で2群に分けた.他院出生,先天奇形のある児は除外した.母体情報,新生児情報,退院後の発達状況を2群間で比較した.結果:前期群は156名,後期群は220名であった.動脈管手術を要した症例は後期群で増加した.多変量解析では,インドメタシン薬物治療,水分投与量,急性期ステロイド使用,鎮静剤併用が後期群で増加していた.発達遅滞率は,両群間で差はなかった.結語:循環管理の変化により超低出生体重児に対する動脈管手術は増加する可能性があると考えられた.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.58.1_70