B型肝炎キャリア母体児のB型肝炎感染予防に関する検討
国内のB型肝炎母子感染予防のワクチンフェイラーに対する調査は少ない.本研究では母子感染予防の現状を調査する目的でアンケート調査を行った.一次調査回答率は142分娩施設中42%,1,578小児科標榜施設中26%で,回答のあった施設での出生数162,161人から愛知県内出生数の51%と推測された.二次調査はワクチンの遅延・漏れ,母子感染例,ワクチンフェイラーがあった30施設に送付し,回答率は90%だった.母子感染予防を受けた児は552例で,接種漏れは14例認めた.二次調査を送付した施設も含め33.3%の施設で2回以上抗体価が測定されていた.3例に母子感染を認め,母体のウイルス量は多かった.プライマ...
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2022, Vol.58(1), pp.24-30 |
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Hauptverfasser: | , , , |
Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 国内のB型肝炎母子感染予防のワクチンフェイラーに対する調査は少ない.本研究では母子感染予防の現状を調査する目的でアンケート調査を行った.一次調査回答率は142分娩施設中42%,1,578小児科標榜施設中26%で,回答のあった施設での出生数162,161人から愛知県内出生数の51%と推測された.二次調査はワクチンの遅延・漏れ,母子感染例,ワクチンフェイラーがあった30施設に送付し,回答率は90%だった.母子感染予防を受けた児は552例で,接種漏れは14例認めた.二次調査を送付した施設も含め33.3%の施設で2回以上抗体価が測定されていた.3例に母子感染を認め,母体のウイルス量は多かった.プライマリーワクチンフェイラーは5例認められたが,いずれもワクチンの追加接種で抗体価は上昇した.今回の調査を通じて,フォローアップ指針の作成が望まれ,追加接種・検査に対する保険診療制度上の問題点も指摘された. |
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ISSN: | 1348-964X 2435-4996 |
DOI: | 10.34456/jjspnm.58.1_24 |