ジドブジンとネビラピンの2剤併用療法を含む母子感染予防策により予防できた無治療のヒト免疫不全ウイルス感染母体から出生した新生児の1例
母親は27歳,妊娠中期まで妊婦健診未受診で,妊娠31週6日にヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染妊娠と判明した.診断が妊娠後期であったため,母体の血中HIV-RNA量が高値(2,700copies/mL)のまま在胎37週2日に予定帝王切開で出生した.分娩直前の母体へのジドブジン(AZT)点滴静脈内投与,分娩直後の児の全身と眼球の洗浄,入院後の児へのAZTシロップ(4mg/kg×2回/日,6週間)とネビラピンシロップ(12mg/回,日齢0,2,6の3回投与)による2剤併用療法と完全人工栄養により母子感染予防を行った.抗HIV薬による有害事象を認めなかった.出生直後,生後1カ月,5カ月,1歳時の血中...
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Veröffentlicht in: | 日本周産期・新生児医学会雑誌 2020, Vol.56(3), pp.457-462 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 母親は27歳,妊娠中期まで妊婦健診未受診で,妊娠31週6日にヒト免疫不全ウイルス(HIV)感染妊娠と判明した.診断が妊娠後期であったため,母体の血中HIV-RNA量が高値(2,700copies/mL)のまま在胎37週2日に予定帝王切開で出生した.分娩直前の母体へのジドブジン(AZT)点滴静脈内投与,分娩直後の児の全身と眼球の洗浄,入院後の児へのAZTシロップ(4mg/kg×2回/日,6週間)とネビラピンシロップ(12mg/回,日齢0,2,6の3回投与)による2剤併用療法と完全人工栄養により母子感染予防を行った.抗HIV薬による有害事象を認めなかった.出生直後,生後1カ月,5カ月,1歳時の血中HIV-RNAは検出されなかった.妊娠中無治療のHIV感染母体でも,新生児に適切な母子感染予防策とAZTとNVPの2剤併用療法を行うことで母子感染を防ぎえた. |
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ISSN: | 1348-964X 2435-4996 |
DOI: | 10.34456/jjspnm.56.3_457 |