周産期母子医療センターネットワーク10年のまとめ事業 組織学的絨毛膜羊膜炎が極低出生体重児の短期予後に与える影響 ─在胎週数およびBlanc分類の違いによる検討

組織学的絨毛膜羊膜炎(hCAM)が短期予後に与える影響について,極低出生体重児17,806名を検討した.hCAMの有無で2群に分類し,その後在胎週数のグループ毎に分けて短期予後を比較した.またBlanc分類のStage毎に4群に分けて短期予後を比較した.在胎22〜30週ではhCAM群は呼吸窮迫症候群(RDS)の調整オッズ比(aOR)は低く,慢性肺疾患(CLD),在宅酸素療法(HOT)のaORは高かった.在胎22〜27週ではhCAM群は死亡退院のaORは低く,在胎28〜30週では脳室周囲白質軟化症,敗血症のaORは高かった.またBlanc分類のStage 3はRDS,動脈管開存症(PDA)のaO...

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Veröffentlicht in:日本周産期・新生児医学会雑誌 2020, Vol.56(2), pp.242-253
Hauptverfasser: 小林, 玲, 沼田, 修, 添野, 愛基, 下妻, 大毅
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:組織学的絨毛膜羊膜炎(hCAM)が短期予後に与える影響について,極低出生体重児17,806名を検討した.hCAMの有無で2群に分類し,その後在胎週数のグループ毎に分けて短期予後を比較した.またBlanc分類のStage毎に4群に分けて短期予後を比較した.在胎22〜30週ではhCAM群は呼吸窮迫症候群(RDS)の調整オッズ比(aOR)は低く,慢性肺疾患(CLD),在宅酸素療法(HOT)のaORは高かった.在胎22〜27週ではhCAM群は死亡退院のaORは低く,在胎28〜30週では脳室周囲白質軟化症,敗血症のaORは高かった.またBlanc分類のStage 3はRDS,動脈管開存症(PDA)のaORが低く,CLD,HOTのaORが高かった.しかし,Stage 1はPDA,脳室内出血,未熟児網膜症治療のaORが高かった.hCAMの影響を考える際には児の在胎週数やStageも考慮する必要がある.
ISSN:1348-964X
2435-4996
DOI:10.34456/jjspnm.56.2_242