持続皮下インスリン注入療法 (CSII) を行う糖尿病をもつ小児の皮膚トラブルの実態

持続皮下インスリン注入療法(CSII)は小児においてもその有効性が認められ, 導入する者が増えてきているが, 小児のCSIIトラブルの実態は明らかになっていない. そこで, CSII実施中の小児の皮膚症状を観察し皮膚トラブルの実態を明らかにすることを目的とした. ケア方法や症状について, 本人及び保護者より聴取し, 穿刺部周囲の角質水分量と, サーモグラフィで皮膚温度, エコーで表皮から皮下組織までの厚さを計測した. 所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した. CSII実施中の小児8名を対象に10 - 11月(平均気温14.4℃, 平均湿度74.5%であった時期)に調査を行った. テープか...

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Veröffentlicht in:日本糖尿病教育・看護学会誌 2020-09, Vol.24 (2), p.103-109
Hauptverfasser: 雨宮歩, 中村伸枝, 中島由紀子, 仲井あや, 下屋聡平
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:持続皮下インスリン注入療法(CSII)は小児においてもその有効性が認められ, 導入する者が増えてきているが, 小児のCSIIトラブルの実態は明らかになっていない. そこで, CSII実施中の小児の皮膚症状を観察し皮膚トラブルの実態を明らかにすることを目的とした. ケア方法や症状について, 本人及び保護者より聴取し, 穿刺部周囲の角質水分量と, サーモグラフィで皮膚温度, エコーで表皮から皮下組織までの厚さを計測した. 所属施設の倫理審査委員会の承認を得て実施した. CSII実施中の小児8名を対象に10 - 11月(平均気温14.4℃, 平均湿度74.5%であった時期)に調査を行った. テープかぶれやかゆみが多く観察され, かぶれがある群では角質水分量が有意に低いことが明らかになった(p=0.002). また, 高温多湿の時期には硬結や発赤, 膿みがあったことが聴取から明らかになった. 以上のことより, 季節により皮膚トラブルの種類が異なり, ケア方法も変える必要がある可能性が示唆された.
ISSN:1342-8497