神経集中治療における脳低温療法の意義─当施設における治療経験をもとに

「はじめに」ラット脳虚血モデルにおいて, 33~34℃の軽度低体温が著明な神経保護効果をもたらすことを示した1987年のBustoらの報告以降, 低体温療法(therapeutic hypothermia: TH)は再び脚光を浴び, 1990年代には, 頭部外傷(traumatic brain injury; TBI), 脳梗塞, 心停止(cardiac arrest: CA)蘇生後に対するTHの臨床効果が相次いで報告された. 2000年代に入ると, 多施設ランダム化比較試験(randomaized control trial: RCT)によりTBIに対するTHの有用性が証明されず, 一方で心...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:日本神経救急学会雑誌 2013/06/15, Vol.25(2), pp.7-13
Hauptverfasser: 小畑, 仁司, 杉江, 亮, 東保, 太一郎, 頭司, 良介, 後藤, 拓也, 森, 敏純, 福田, 真樹子, 筈井, 寛, 西原, 功, 大石, 泰男, 秋元, 寛
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」ラット脳虚血モデルにおいて, 33~34℃の軽度低体温が著明な神経保護効果をもたらすことを示した1987年のBustoらの報告以降, 低体温療法(therapeutic hypothermia: TH)は再び脚光を浴び, 1990年代には, 頭部外傷(traumatic brain injury; TBI), 脳梗塞, 心停止(cardiac arrest: CA)蘇生後に対するTHの臨床効果が相次いで報告された. 2000年代に入ると, 多施設ランダム化比較試験(randomaized control trial: RCT)によりTBIに対するTHの有用性が証明されず, 一方で心室細動(ventricular fibrillation: VF)によるCA蘇生後のTHの有用性が確立され, アメリカ心臓協会(American Heart Association: AHA)はLevel Iで強く推奨するようになった.
ISSN:1619-3067
2187-5006
DOI:10.11170/jjcne.25.2_7