海生哺乳類の管理を考える~ゼニガタアザラシとジュゴンについて
「はじめに」保護管理専門委員会・海生哺乳類部会では, 海生哺乳類の多様性の維持, 生態系との調和, 漁業活動との調和を目指し, 保護管理方策を策定するにあたっての問題点を摘出し, その解決策を提言していくことを目的として活動を行っている. 国内に生息する海生哺乳類のうちアザラシ類は鳥獣保護法の適用を受けているが, 基礎的な個体数調査や管理方策策定の立ち遅れが否めず, 対象個体群の保護管理に支障を来している. 特にゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)では北海道えりも地区や厚岸地区等で本種の食害による漁業者との重度の軋轢が生じており, 有効な管理方策の策定が喫緊の行政課題となっている....
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Veröffentlicht in: | 哺乳類科学 2015, Vol.55(1), pp.77-78 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」保護管理専門委員会・海生哺乳類部会では, 海生哺乳類の多様性の維持, 生態系との調和, 漁業活動との調和を目指し, 保護管理方策を策定するにあたっての問題点を摘出し, その解決策を提言していくことを目的として活動を行っている. 国内に生息する海生哺乳類のうちアザラシ類は鳥獣保護法の適用を受けているが, 基礎的な個体数調査や管理方策策定の立ち遅れが否めず, 対象個体群の保護管理に支障を来している. 特にゼニガタアザラシ(Phoca vitulina)では北海道えりも地区や厚岸地区等で本種の食害による漁業者との重度の軋轢が生じており, 有効な管理方策の策定が喫緊の行政課題となっている. また, ジュゴン(Dugong dugon)も同法の適用種であるが, その生息数は個体群を維持する上で極めて深刻な状態にあり, 生息環境保全以外の保護方策を策定・実行すべき時にある. |
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ISSN: | 0385-437X 1881-526X |
DOI: | 10.11238/mammalianscience.55.77 |