海獣談話会 ゼニガタアザラシの被害をめぐって:地域社会・水産経済の視点から

北海道東部沿岸に生息するゼニガタアザラシ(Phoca vitulina stejnegeri)の保護を1973年に提起した哺乳類研究グループ海獣談話会は, 活動の当初はゼニガタアザラシの天然記念物化を目指したが, その後はゼニガタアザラシの生態・社会, 被害の実態調査へと拡大してきた. 1980年代からは, ゼニガタアザラシ研究グループ(現, 帯広畜産大学ゼニガタアザラシ研究グループ)が協力し, 啓蒙普及活動, 漁業との共存を目指した活動を強化してきた. 1980年代後半からは, 天然記念物化よりも漁業との共存を目指す方向に方針を転換し, 現在に至っている. 本自由集会では, ゼニガタアザラシ...

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Veröffentlicht in:哺乳類科学 2011, Vol.51(1), pp.192-194
Hauptverfasser: 小林, 由美, 和田, 一雄, 廣吉, 勝治
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:北海道東部沿岸に生息するゼニガタアザラシ(Phoca vitulina stejnegeri)の保護を1973年に提起した哺乳類研究グループ海獣談話会は, 活動の当初はゼニガタアザラシの天然記念物化を目指したが, その後はゼニガタアザラシの生態・社会, 被害の実態調査へと拡大してきた. 1980年代からは, ゼニガタアザラシ研究グループ(現, 帯広畜産大学ゼニガタアザラシ研究グループ)が協力し, 啓蒙普及活動, 漁業との共存を目指した活動を強化してきた. 1980年代後半からは, 天然記念物化よりも漁業との共存を目指す方向に方針を転換し, 現在に至っている. 本自由集会では, ゼニガタアザラシと漁業との共存を目指す中で, 地域社会・水産経済の両面で取り組んでいる近年の活動を紹介し, 保全に係る今後の展開を探ることを目的として開催した. 話題提供 1. ゼニガタアザラシ研究の到達点と課題(和田一雄) 2. 地域社会, 特に学校教育の立場から(小林由美) 3. 水産経済, 特にえりも町がもつ問題点を中心に(廣吉勝治)
ISSN:0385-437X
1881-526X
DOI:10.11238/mammalianscience.51.192