誤飲した義歯を下咽頭および回盲弁から内視鏡にて摘出し得た2症例

「はじめに」高齢化社会に変遷する日本において義歯の誤飲は異物誤飲の中でも多く遭遇する病態となりつつある. 本2症例では消化器内視鏡ガイドライン第3版(監修: 日本消化器内視鏡学会, 医学書院)の異物摘出術ガイドラインから緊急性の適応とされる有鈎部分金属の義歯を上部・下部内視鏡にて摘出し得たため報告する. 「症例1」患者: 90代 女性 嚥下困難の自覚から3日後に施設職員が義歯紛失に気づき頸部単純X-rayにて有鈎義歯を認めたため, 当院に紹介となった. 来院後に緊急上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行し食道入口部に嵌頓した義歯を確認した. 家族から超高齢のため手術せず内視鏡的回収と保存的治療の...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2023/12/22, Vol.103(1), pp.112-114
Hauptverfasser: 鈴森, 知沙季, 湯原, 宏樹, 白石, 和雅, 髙畑, 太輔, 渡邉, 一宏
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」高齢化社会に変遷する日本において義歯の誤飲は異物誤飲の中でも多く遭遇する病態となりつつある. 本2症例では消化器内視鏡ガイドライン第3版(監修: 日本消化器内視鏡学会, 医学書院)の異物摘出術ガイドラインから緊急性の適応とされる有鈎部分金属の義歯を上部・下部内視鏡にて摘出し得たため報告する. 「症例1」患者: 90代 女性 嚥下困難の自覚から3日後に施設職員が義歯紛失に気づき頸部単純X-rayにて有鈎義歯を認めたため, 当院に紹介となった. 来院後に緊急上部消化管内視鏡検査(EGD)を施行し食道入口部に嵌頓した義歯を確認した. 家族から超高齢のため手術せず内視鏡的回収と保存的治療の強い希望があった. このため先端に透明キャップ(ソフト広口斜爪付型, 外径18.1mm, Olympus)を装着し鰐口鉗子で義歯を把持し口腔内まで引き出し, 用手的に摘出した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.103.1_112