Over-The-Scope Clip (OTSC) を用いて内視鏡的に閉鎖した術後難治性結腸皮膚瘻の一例
「はじめに」Over The Scope Clip(OTSC)システムは2011年に本邦で薬事認可された消化管壁全層の組織把持が可能なデバイスである. OTSCは通常の内視鏡止血クリップなどでは対応困難な状況で使用され, 難治性出血の止血や穿孔・瘻孔部閉鎖などが適応となる. 今回, OTSCを用いて難治性の術後結腸皮膚瘻を閉鎖した一例を経験したため報告する. 「症例」患者: 70代 男性 既往歴: 前立腺肥大症, 狭心症, 高血圧, 慢性腎不全, 認知症, 2型糖尿病 現病歴: 20XX年5月にS状結腸癌(stage IIIa)による消化管穿孔に対して双孔式横行結腸人工肛門造設術が施行された....
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy(2001年から) 2022-12, Vol.101 (1), p.75-77 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」Over The Scope Clip(OTSC)システムは2011年に本邦で薬事認可された消化管壁全層の組織把持が可能なデバイスである. OTSCは通常の内視鏡止血クリップなどでは対応困難な状況で使用され, 難治性出血の止血や穿孔・瘻孔部閉鎖などが適応となる. 今回, OTSCを用いて難治性の術後結腸皮膚瘻を閉鎖した一例を経験したため報告する. 「症例」患者: 70代 男性 既往歴: 前立腺肥大症, 狭心症, 高血圧, 慢性腎不全, 認知症, 2型糖尿病 現病歴: 20XX年5月にS状結腸癌(stage IIIa)による消化管穿孔に対して双孔式横行結腸人工肛門造設術が施行された. その後二期的に腫瘍摘出術を施行し, 下行結腸肛門側は盲端となっていた. 同年11月に腹部正中創の一部から浸出液を認め, 加療目的に再入院した. 身体所見: 腹部正中創下端に一部より排膿を伴う10mm大の発赤調の肉芽組織を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 |