EUS-HJS+bridging methodが有効であった胃全摘後の肝門部悪性胆道閉塞の一例

悪性胆道閉塞に対しては,通常,内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP:endoscopic retrograde cholangiopancreatography)で経乳頭的な胆道ドレナージを施行する.しかしながら,術後再建腸管症例や十二指腸狭窄を合併した症例などに対しては,ERCPは施行困難であり,従来経皮経肝胆道ドレナージが行われてきたが,Quality of Lifeの低下が問題であった.近年,これらの症例に対して超音波内視鏡下胆管ドレナージ(EUS-BD:endoscopic ultrasound-guided biliary drainage)の有効性・安全性が報告されている.通常,両...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:
Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2022/06/30, Vol.100(1), pp.50-53
Hauptverfasser: 時任, 佑里恵, 白田, 龍之介, 木暮, 宏史, 中井, 陽介, 藤城, 光弘
Format: Artikel
Sprache:jpn
Schlagworte:
Online-Zugang:Volltext
Tags: Tag hinzufügen
Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!
Beschreibung
Zusammenfassung:悪性胆道閉塞に対しては,通常,内視鏡的逆行性胆管膵管造影(ERCP:endoscopic retrograde cholangiopancreatography)で経乳頭的な胆道ドレナージを施行する.しかしながら,術後再建腸管症例や十二指腸狭窄を合併した症例などに対しては,ERCPは施行困難であり,従来経皮経肝胆道ドレナージが行われてきたが,Quality of Lifeの低下が問題であった.近年,これらの症例に対して超音波内視鏡下胆管ドレナージ(EUS-BD:endoscopic ultrasound-guided biliary drainage)の有効性・安全性が報告されている.通常,両葉ドレナージが推奨される肝門部悪性胆道閉塞に対しても,EUS-BDによる左肝ドレナージに加え,肝門部の橋渡し(bridging method)を施行することで右葉のドレナージも可能となる.今回,胃全摘・Roux-en-Y再建後に肝門部悪性胆道閉塞をきたした胃癌・腹膜播種症例に対し,超音波内視鏡下肝空腸吻合術およびbridging stent留置に成功した症例を経験したので,報告する.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.100.1_50