当院におけるPOEMの短期治療成績の検討

目的:当院では食道運動機能障害に対して2018年10月よりPOEMを開始した.今回,その短期成績を検討した.方法:2019年12月までに施行したPOEM 16症例を対象とし,対象疾患,施行時間,筋層切開長,術後入院日数,合併症,POEM前後の食道内圧検査所見及び治療効果について後方視的に解析した.結果:原疾患は食道アカラシア(EA)12例,jackhammer esophagus(JE)3例,esophagogastric junction outlet obstruction(EGJOO)1例であった.施行時間は91.0(65-196)分,筋層切開長は8.0(5-21)cmであり,術後の入院...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2020/12/18, Vol.97(1), pp.24-27
Hauptverfasser: 樋口, 和寿, 後藤, 修, 星野, 慎太朗, 川見, 典之, 小泉, 英里子, 桐田, 久美子, 野田, 啓人, 恩田, 毅, 飽本, 哲兵, 大森, 順, 貝瀬, 満, 岩切, 勝彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:目的:当院では食道運動機能障害に対して2018年10月よりPOEMを開始した.今回,その短期成績を検討した.方法:2019年12月までに施行したPOEM 16症例を対象とし,対象疾患,施行時間,筋層切開長,術後入院日数,合併症,POEM前後の食道内圧検査所見及び治療効果について後方視的に解析した.結果:原疾患は食道アカラシア(EA)12例,jackhammer esophagus(JE)3例,esophagogastric junction outlet obstruction(EGJOO)1例であった.施行時間は91.0(65-196)分,筋層切開長は8.0(5-21)cmであり,術後の入院日数は3.0(2-5)日間であった.重篤な有害事象は認めなかった.Eckardt scoreは中央値5.5→1.5と有意に改善し(p値=0.005),F scaleも中央値21.0→11.0と改善を認めた(p値=0.004),術後2か月に食道内圧検査を施行した13例中,EA9例とEGJOO1例でIRPが中央値29.6→10.1 mmHgに低下(p値<0.005),JE3例ではDCIが中央値8831.4→849.2 mmHg/s/cmと低下した.結語:当院においてもPOEMを安全に導入し,良好な成績を示すことができた.今後さらなる症例の蓄積と長期成績についての検討が必要である.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.97.1_24