Roux-en Y再建後輸入脚盲端異物の穿通により肝膿瘍を来たした一例

「緒言」経口摂取された消化管異物はそのほとんどが自然に排泄されるが, 消化管を損傷することも稀ではない. しかし, 術後再建腸管の輸入脚に異物が迷入し, 穿通することは稀である. 今回誤飲した竹串が胃全摘, Roux-en Y再建後腸管の輸入脚から肝臓に穿通し, 肝膿瘍を来たした1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳, 男性 主訴: 発熱, 悪寒, 右季肋部痛 既往歴: 64歳時に胃癌(pStageIB)で胃全摘術(D2郭清術, Roux-en Y再建術)施行 内服薬: なし 現病歴: 発熱・悪寒・右季肋部痛を主訴に前医受診, 肝膿瘍疑いで当院紹介受診. 入院時現症: 意識清明で...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2020/06/26, Vol.96(1), pp.186-188
Hauptverfasser: 小島, 柊, 賀嶋, ひとみ, 石井, 剛弘, 上原, 健志, 浅野, 岳晴, 松本, 吏弘, 宮谷, 博幸, 眞嶋, 浩聡
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「緒言」経口摂取された消化管異物はそのほとんどが自然に排泄されるが, 消化管を損傷することも稀ではない. しかし, 術後再建腸管の輸入脚に異物が迷入し, 穿通することは稀である. 今回誤飲した竹串が胃全摘, Roux-en Y再建後腸管の輸入脚から肝臓に穿通し, 肝膿瘍を来たした1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳, 男性 主訴: 発熱, 悪寒, 右季肋部痛 既往歴: 64歳時に胃癌(pStageIB)で胃全摘術(D2郭清術, Roux-en Y再建術)施行 内服薬: なし 現病歴: 発熱・悪寒・右季肋部痛を主訴に前医受診, 肝膿瘍疑いで当院紹介受診. 入院時現症: 意識清明で体温37.0℃, 脈拍72/分, 血圧118/63mmHgであった. 眼瞼結膜貧血なし, 眼球結膜黄染なし, 腹右季肋部に圧痛と肝叩打痛を認め, 反跳痛や筋性防御は認めなかった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.96.1_186