糖尿病性ケトアシドーシスに合併した急性壊死性食道炎の1例
「はじめに」急性壊死性食道炎は食道粘膜に黒色変化をきたす特徴的な内視鏡所見を呈す疾患である. 病態の詳細は明らかではないが, 重篤な基礎疾患に併発することが多い. 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)に合併した急性壊死性食道炎の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 40歳台, 男性. 主訴: 意識障害. 既往歴: 脂質異常症, アトピー性皮膚炎. 現病歴: 体調不良を自覚したため近医を受診し, 脱水の診断で点滴後帰宅となった. 3日後に自宅で体動困難となり, 当院に救急搬送された. DKAの診断で緊急入院となったが, 経鼻胃管の排液がコーヒー残渣様であり, 上部消化管出血が疑われたため,...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2020/06/26, Vol.96(1), pp.79-81 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」急性壊死性食道炎は食道粘膜に黒色変化をきたす特徴的な内視鏡所見を呈す疾患である. 病態の詳細は明らかではないが, 重篤な基礎疾患に併発することが多い. 糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)に合併した急性壊死性食道炎の1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 40歳台, 男性. 主訴: 意識障害. 既往歴: 脂質異常症, アトピー性皮膚炎. 現病歴: 体調不良を自覚したため近医を受診し, 脱水の診断で点滴後帰宅となった. 3日後に自宅で体動困難となり, 当院に救急搬送された. DKAの診断で緊急入院となったが, 経鼻胃管の排液がコーヒー残渣様であり, 上部消化管出血が疑われたため, 当科へ紹介となった. 入院時現症: 身長165cm, 体重50.9kg, 意識 Japan Coma Scale 30, 体温31.2℃(膀胱温), 脈拍62/分, 血圧測定困難. 全身に冷感あり, 皮膚に乾燥を認めた. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.96.1_79 |