非典型的な内視鏡像を呈した胃ALアミロイドーシスの1例

「背景」アミロイドーシスは繊維性構造を持つタンパク質であるアミロイドが, 臓器に沈着することによって機能障害を起こす疾患である. 消化管には全身性アミロイドーシスの約90%の症例でアミロイド沈着が認められる. 今回非典型的な内視鏡像を呈したALアミロイドーシスを経験したので報告する. 「症例」患者: 80歳, 男性 主訴: なし 現病歴: ABC検診にてB判定を指摘され当院受診 併存疾患: 高血圧, 慢性腎臓病 既往歴: 萎縮性胃炎 他院で除菌後 家族歴: 父: 結核, 兄: アルコール性肝障害 薬剤歴: エソメプラゾール, フェブキソスタット, アトルバスタチン, シルニジピン, ロサルタン, ニコランジル 身体所見: 眼瞼結膜は蒼白・黄疸なし, 巨舌なし, 表在リンパ節触知なし, 胸部聴診異常なし, 腹部圧痛なく肝脾腫は認めなかった.