仮性憩室化し治癒した医原性食道穿孔の1例

「はじめに」食道穿孔は重篤な病態であり, 迅速かつ適切な診断・治療が求められる. 近年は保存的治療が奏効した報告も散見されるが, 保存的治療後の内視鏡所見についての報告は少ない. 今回, 保存的治療により仮性憩室化し治癒した医原性食道穿孔の一例を経験したので報告する. 「症例」患者:62歳男性. 主訴:発熱, 胸痛. 既往歴:僧帽弁閉鎖不全症に対し人工弁による僧帽弁置換術後, 高血圧症, 高尿酸血症, 気管支喘息. 現病歴:心不全を伴う持続性心房細動に対するカテーテルアブレーション目的に当院循環器内科に入院となった. 術前に左房内血栓の検索目的に経食道心エコー図検査を行ったところ, 同日夜間よ...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2019/12/20, Vol.95(1), pp.26-28
Hauptverfasser: 鴇沢, 一徳, 岡本, 信彦
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」食道穿孔は重篤な病態であり, 迅速かつ適切な診断・治療が求められる. 近年は保存的治療が奏効した報告も散見されるが, 保存的治療後の内視鏡所見についての報告は少ない. 今回, 保存的治療により仮性憩室化し治癒した医原性食道穿孔の一例を経験したので報告する. 「症例」患者:62歳男性. 主訴:発熱, 胸痛. 既往歴:僧帽弁閉鎖不全症に対し人工弁による僧帽弁置換術後, 高血圧症, 高尿酸血症, 気管支喘息. 現病歴:心不全を伴う持続性心房細動に対するカテーテルアブレーション目的に当院循環器内科に入院となった. 術前に左房内血栓の検索目的に経食道心エコー図検査を行ったところ, 同日夜間より38℃台の発熱と吸気時に増悪する胸痛を認めた. 検査翌日に外科コンサルトとなった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.95.1_26