胆管inside stentの抜去に難渋した2例の検討

胆管inside stentは,完全に胆管内へstentを留置する方法で,通常の胆管ステントと比較し開存期間の延長が期待されている留置法である.ステント交換には付着しているナイロン糸を引きステント下端を十二指腸内腔に露出してから抜去しなくてはならず,適切な方法で抜去しないと予期しない偶発症を発症する可能性がある.当院でinside stentの抜去に難渋した2症例の原因と対応法について検討した.症例1は生検鉗子でナイロン糸を把持したが牽引する力をかけることができず,生検鉗子を胆管に挿入し直接inside stentを把持した.胆管軸に沿った抜去を行っていなかったため,遠位胆管でinside s...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2019/12/20, Vol.95(1), pp.22-25
Hauptverfasser: 渡邉, 俊介, 土岐, 真朗, 神林, 孔明, 北田, 修一, 野坂, 岳志, 後藤, 知之, 吉田, 翼, 太田, 博崇, 落合, 一成, 権藤, 興一, 山口, 康晴, 高橋, 信一, 森, 秀明, 久松, 理一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:胆管inside stentは,完全に胆管内へstentを留置する方法で,通常の胆管ステントと比較し開存期間の延長が期待されている留置法である.ステント交換には付着しているナイロン糸を引きステント下端を十二指腸内腔に露出してから抜去しなくてはならず,適切な方法で抜去しないと予期しない偶発症を発症する可能性がある.当院でinside stentの抜去に難渋した2症例の原因と対応法について検討した.症例1は生検鉗子でナイロン糸を把持したが牽引する力をかけることができず,生検鉗子を胆管に挿入し直接inside stentを把持した.胆管軸に沿った抜去を行っていなかったため,遠位胆管でinside stentが屈曲し抜去困難となり,内視鏡的乳頭切開術を行い抜去し得た.症例2は生検鉗子でナイロン糸を把持したが牽引できず,生検鉗子の交換にて抜去し得た.胆管軸に沿わないinside stentの抜去により,予期しないトラブルを発生することもあり,胆管軸に沿った丁寧な抜去を心がけなければならない.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.95.1_22