盲腸に限局した一過性型虚血性大腸炎の1例

症例: 77歳男性 主訴: 右下腹部痛 現病歴: 急性下肢動脈閉塞を再発し, 当院循環器内科に入院となり, カテーテル治療が施行された. 治療後16日目, 透析後に右下腹部痛を発症し, 当科紹介となった. 便秘の既往はなかった. 既往歴: 糖尿病, 狭心症(計6回経皮的冠動脈形成術, 1回冠動脈バイパス術), 一過性脳虚血発作, 閉塞性動脈硬化症(計7回の経皮的血管拡張術), 血液透析導入(糖尿病性腎症) 嗜好: 喫煙10本/日×45年, 飲酒なし 内服薬: ワーファリン1mg, バイアスピリン100mg, ニコランジル10mg, アムロジピン10mg, イルベタン100mg, ニフェジピンCR20mg 現症: 意識レベルE4V5M6, 体温36.8度, 血圧163/60mmHg(透析中102/45mmHg), 脈拍92回/分(整), 右下腹部に限局した圧痛, 反跳痛なし.