十二指腸出血に対する止血鉗子を用いた止血術の有用性

「背景」2015年の日本消化器内視鏡学会による非静脈瘤性上部消化管出血における内視鏡診療ガイドラインでは, 内視鏡的止血術は局注法, 機械的止血法, 熱凝固法, 薬剤散布法に分類される. 単独あるいは組み合わせて止血術を行うが, 初回止血率約90%, 再出血率2~10%と報告されている. 胃潰瘍に対する止血鉗子を用いた止血術はクリップより再出血率や止血時間で優れるとの報告があるが, 十二指腸の報告は少ない. 十二指腸出血に対する止血鉗子の有用性を検討した. 「方法」: 2017年1月~10月に当院で十二指腸出血に対し止血鉗子で止血処置を行った10例を対象とし後ろ向きに検討した. GIF-Q26...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2018/06/15, Vol.92(1), pp.80-81
Hauptverfasser: 東畑, 美幸子, 山本, 頼正, 林, 将史, 花村, 祥太郎, 五味, 邦代, 浅見, 哲史, 岩橋, 健太, 小澁, 尚子, 新谷, 文崇, 遠藤, 利行, 上原, なつみ, 阿曽沼, 邦夫, 山村, 詠一, 黒木, 優一郎, 井上, 和明, 長濱, 正亞
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「背景」2015年の日本消化器内視鏡学会による非静脈瘤性上部消化管出血における内視鏡診療ガイドラインでは, 内視鏡的止血術は局注法, 機械的止血法, 熱凝固法, 薬剤散布法に分類される. 単独あるいは組み合わせて止血術を行うが, 初回止血率約90%, 再出血率2~10%と報告されている. 胃潰瘍に対する止血鉗子を用いた止血術はクリップより再出血率や止血時間で優れるとの報告があるが, 十二指腸の報告は少ない. 十二指腸出血に対する止血鉗子の有用性を検討した. 「方法」: 2017年1月~10月に当院で十二指腸出血に対し止血鉗子で止血処置を行った10例を対象とし後ろ向きに検討した. GIF-Q260J(Olympus社製)に先端アタッチメントを装着し, 静脈麻酔(ミダゾラム単独またはペチジン塩酸塩併用)下で施行した. 止血はCoagrasper(Olympus社製)を用い, 高周波装置ESG-100(Olympus社製)Soft Coag 70Wの設定で, 1回1秒の通電を, 1カ所の止血につき2~3回施行した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.92.1_80