総胆管結石を合併した非露出型十二指腸乳頭部癌の2例

「はじめに」十二指腸乳頭部癌に総胆管結石を合併することは稀ではなく, 初回の胆管炎発症後, 乳頭部癌の診断まで期間を要することがある. 今回, 内視鏡的乳頭切開術(EST)後に乳頭部の変形が出現し, 診断に至った総胆管結石を合併した非露出型十二指腸乳頭部癌の2例を経験したので報告する. 「症例」症例1: 80歳, 男性. 既往歴: 高血圧, 糖尿病, 20年前に胆嚢摘出術. 現病歴: 2016年9月に発熱と黄疸のため当科初診. 精査加療目的で入院となった. 入院後経過: 腹部CTで胆管拡張と総胆管結石を認め, 総胆管結石性胆管炎を疑い, ERCPを施行. ESTにて切石した. 軽快退院したが,...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2017/12/08, Vol.91(1), pp.192-193
Hauptverfasser: 神田, 仁, 柿本, 年春, 山口, 俊和
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Zusammenfassung:「はじめに」十二指腸乳頭部癌に総胆管結石を合併することは稀ではなく, 初回の胆管炎発症後, 乳頭部癌の診断まで期間を要することがある. 今回, 内視鏡的乳頭切開術(EST)後に乳頭部の変形が出現し, 診断に至った総胆管結石を合併した非露出型十二指腸乳頭部癌の2例を経験したので報告する. 「症例」症例1: 80歳, 男性. 既往歴: 高血圧, 糖尿病, 20年前に胆嚢摘出術. 現病歴: 2016年9月に発熱と黄疸のため当科初診. 精査加療目的で入院となった. 入院後経過: 腹部CTで胆管拡張と総胆管結石を認め, 総胆管結石性胆管炎を疑い, ERCPを施行. ESTにて切石した. 軽快退院したが, 同年12月に閉塞性黄疸, 総胆管結石の再発を認め再入院となった. 内視鏡的乳頭バルーン拡張術(EPBD: バルーン径10mm)で切石したが, 閉塞性黄疸に改善はみられず, ERCPによる再検索を行った.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.91.1_192