急速に進展した原発性十二指腸球部癌の1例

「症例」患者:67歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:61歳大腸ポリープ, 62歳高血圧. 現病歴:2週間前より続く心窩部痛のため近医を受診したところ, CA19-9 87.8U/mLと異常値を指摘され, 精査目的で当科を受診した. 腹部骨盤造影CT(初診時):十二指腸球部に4cm大腫瘤と肝内にリング状濃染を伴う多発小結節を認めた. 上部消化管内視鏡検査(初回):十二指腸球部後壁に陥凹を伴う易出血性潰瘍性病変を認め, 生検によりWell-differentiated papillary adenocarcinomaと診断された. 上部消化管内視鏡検査(2週間後):十二指腸球部の病変は約半周...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2017/06/09, Vol.90(1), pp.110-111
Hauptverfasser: 木村, 綾子, 大野, 秀樹, 小野, 拓也, 細田, 麻奈, 岡部, ゆう子, 八十八川, 峰世, 高橋, 彩, 齋藤, 壽仁
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「症例」患者:67歳, 男性. 主訴:心窩部痛. 既往歴:61歳大腸ポリープ, 62歳高血圧. 現病歴:2週間前より続く心窩部痛のため近医を受診したところ, CA19-9 87.8U/mLと異常値を指摘され, 精査目的で当科を受診した. 腹部骨盤造影CT(初診時):十二指腸球部に4cm大腫瘤と肝内にリング状濃染を伴う多発小結節を認めた. 上部消化管内視鏡検査(初回):十二指腸球部後壁に陥凹を伴う易出血性潰瘍性病変を認め, 生検によりWell-differentiated papillary adenocarcinomaと診断された. 上部消化管内視鏡検査(2週間後):十二指腸球部の病変は約半周性に増大しており, 胃内に血液の貯留を認めた. 診断と治療方針. 経過:CTにて多発肝転移を認めたため, 当初は十二指腸癌以外の可能性も考慮し全身検索を行ったが他臓器には病変を認めず, 原発性十二指腸球部癌と診断した.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.90.1_110