Helicobacter pylori除菌後に黒色点が多数みられた3例
2013年2月にHelicobacter pylori(H. pylori)感染胃炎に対する除菌治療が保険適用となった.除菌成功後の内視鏡所見の変化については「胃炎の京都分類」で提唱されているが黒色点の記載はない.今回除菌後に黒色点がみられた代表的な3例を報告する.症例1 : 68歳,男性.胃がん検診の上部消化管内視鏡検査(EGD)で萎縮性胃炎を認めH. pylori陽性のためH. pylori感染胃炎と診断しLPZ,AMPC,CAMによる除菌治療を行った.除菌成功7カ月後のEGDで胃体部に黒色点を認めた.同部の生検では囊胞状に拡張した腺管を認め,内部に粘液および黒色顆粒を認めた.症例2 :...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2017/06/09, Vol.90(1), pp.51-54 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 2013年2月にHelicobacter pylori(H. pylori)感染胃炎に対する除菌治療が保険適用となった.除菌成功後の内視鏡所見の変化については「胃炎の京都分類」で提唱されているが黒色点の記載はない.今回除菌後に黒色点がみられた代表的な3例を報告する.症例1 : 68歳,男性.胃がん検診の上部消化管内視鏡検査(EGD)で萎縮性胃炎を認めH. pylori陽性のためH. pylori感染胃炎と診断しLPZ,AMPC,CAMによる除菌治療を行った.除菌成功7カ月後のEGDで胃体部に黒色点を認めた.同部の生検では囊胞状に拡張した腺管を認め,内部に粘液および黒色顆粒を認めた.症例2 : 62歳,男性.胃がん検診のEGDで萎縮性胃炎を認めH. pylori陽性のためH. pylori感染胃炎と診断しLPZ,AMPC,CAMによる一次除菌およびRPZ,AMPC,MNZによる二次除菌治療を行った.除菌成功6カ月後のEGDで体部,穹窿部に黒色点を認めた.同部の生検では囊胞状に拡張した腺管を認め,内部に粘液とわずかな黒色顆粒を認めた.症例3 : 74歳,男性.screeningのEGDで萎縮性胃炎を認めH. pylori陽性であったためH. pylori感染胃炎と診断しLPZ,AMPC,CAMによる除菌治療を行った.除菌成功10カ月後のEGDで体部,穹窿部に黒色点を認めた.H. pylori除菌後に黒色点が出現する機序は不明だが,H. pylori除菌後の胃粘膜変化の一つとして興味ある内視鏡所見である. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.90.1_51 |