セフトリアキソン中止後長期残存した偽胆石による急性胆囊炎・胆管炎の1例

「症例」 患者:83歳, 女性. 主訴:発熱・嘔吐. 既往歴:高血圧. 内服薬:カンデサルタン, アムロジピンベシル酸塩. 現病歴:2013年7月, 発熱, 嘔吐を主訴に当院救急外来を受診し, 当初尿路感染症の診断で入院加療を開始した. その後腎膿瘍が判明したため, 第22病日からセフトリアキソン2g/日を, 計36日間使用した. 第58病日に撮像した腹部単純CTで, 投与開始前には認められなかった胆嚢内に充満する泥状の石灰化胆石を認めた. セフトリアキソンによる偽胆石を疑い, 抗菌薬をセフォタキシムに変更した. 腎膿瘍の治療終了後の第95病日に撮像されたCTでは, 偽胆石は完全には消失してい...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2015/12/12, Vol.87(1), pp.136-137
Hauptverfasser: 田中, 雅之, 矢吹, 拓, 千嶋, さやか, 千嶋, 巌, 北岡, 吉民, 中山, 成一, 上原, 慶太
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「症例」 患者:83歳, 女性. 主訴:発熱・嘔吐. 既往歴:高血圧. 内服薬:カンデサルタン, アムロジピンベシル酸塩. 現病歴:2013年7月, 発熱, 嘔吐を主訴に当院救急外来を受診し, 当初尿路感染症の診断で入院加療を開始した. その後腎膿瘍が判明したため, 第22病日からセフトリアキソン2g/日を, 計36日間使用した. 第58病日に撮像した腹部単純CTで, 投与開始前には認められなかった胆嚢内に充満する泥状の石灰化胆石を認めた. セフトリアキソンによる偽胆石を疑い, 抗菌薬をセフォタキシムに変更した. 腎膿瘍の治療終了後の第95病日に撮像されたCTでは, 偽胆石は完全には消失していなかったが, 無症候性であったためそのまま退院された. 2014年12月, 退院後約2カ月が経過して, 食後に増悪する心窩部痛が出現し, 精査加療目的で再入院となった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.87.1_136