バルーン型胃瘻によりボールバルブ症候群と出血性胃潰瘍が併発した1例

「はじめに」 胃瘻造設後晩期合併症の1つにバルーン部の十二指腸嵌頓(ボールバルブ症候群)がある. 今回我々は, ボールバルブ症候群にカテーテルの物理的刺激で胃潰瘍を併発した1例を経験したため報告する. 「症例」 患者 : 87歳, 女性. 主訴 : 嘔吐. 既往歴 : 心房細動, 脳梗塞. 現病歴 : 脳梗塞による嚥下機能低下のため数年来バルーン・チューブ型胃瘻で栄養管理, 与薬されていた. 2012年5月下旬から嘔吐し始めたため絶食で経過観察されていたが改善せず, 6月上旬に200mlほど吐血したため, 当院の救急外来を受診された. 来院時現症 : 意識レベルJCS II-10, 体温36....

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2014/12/06, Vol.85(1), pp.74-75
Hauptverfasser: 鈴木, 伸吾, 山形, 寿文, 諸井, 厚樹, 有馬, 功, 小松, 和人, 池嶋, 健一
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 胃瘻造設後晩期合併症の1つにバルーン部の十二指腸嵌頓(ボールバルブ症候群)がある. 今回我々は, ボールバルブ症候群にカテーテルの物理的刺激で胃潰瘍を併発した1例を経験したため報告する. 「症例」 患者 : 87歳, 女性. 主訴 : 嘔吐. 既往歴 : 心房細動, 脳梗塞. 現病歴 : 脳梗塞による嚥下機能低下のため数年来バルーン・チューブ型胃瘻で栄養管理, 与薬されていた. 2012年5月下旬から嘔吐し始めたため絶食で経過観察されていたが改善せず, 6月上旬に200mlほど吐血したため, 当院の救急外来を受診された. 来院時現症 : 意識レベルJCS II-10, 体温36.4℃, 血圧88/44mmHg, 脈拍101回/分, 呼吸16回/分. 来院時検査所見 : 血液検査では, Hb 13.5g/dl, Hct 42.3%と貧血を認めなかったが, BUN 104mg/dl, Cre 1.57mg/dl, Alb 3.5g/dlと, 血管内脱水が著明だった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.85.1_74