家族性大腸腺腫症に合併した胃上皮性腫瘍のNBI併用拡大所見の検討

家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis : 以下,FAP)は胃上皮性腫瘍を伴うことがあり,早期診断が重要である。FAPに合併した胃上皮性腫瘍に対するNBI併用拡大内視鏡(以下,NBI-ME)所見を解析し,その質的診断における有用性を検討した。NBI-MEを施行し,内視鏡切除を行った4例のFAP患者に合併した胃上皮性腫瘍8病変(癌5例,腺腫3例)を対象とした。NBI-ME所見はVS classification systemを用いて解析した。8病変のNBI-MEの所見は全例明瞭なdemarcation line(以下,DL)を認めた。Microsurfac...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2014/12/06, Vol.85(1), pp.36-39
Hauptverfasser: 宮本, 勇治, 山本, 頼正, 大隅, 寛木, 谷口, 智香, 富田, 英臣, 森重, 健二郎, 堀内, 裕介, 石川, 寛高, 吉澤, 奈津子, 大前, 雅実, 平澤, 俊明, 由雄, 敏之, 石山, 晃世志, 土田, 知宏, 藤崎, 順子, 五十嵐, 正広
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:家族性大腸腺腫症(familial adenomatous polyposis : 以下,FAP)は胃上皮性腫瘍を伴うことがあり,早期診断が重要である。FAPに合併した胃上皮性腫瘍に対するNBI併用拡大内視鏡(以下,NBI-ME)所見を解析し,その質的診断における有用性を検討した。NBI-MEを施行し,内視鏡切除を行った4例のFAP患者に合併した胃上皮性腫瘍8病変(癌5例,腺腫3例)を対象とした。NBI-ME所見はVS classification systemを用いて解析した。8病変のNBI-MEの所見は全例明瞭なdemarcation line(以下,DL)を認めた。Microsurface pattern(以下,MSP)は,癌5例では,irregular 4例,abcent 1例であり,腺腫3例では,regular 2例,irregular 1例であった。Microvascular pattern(以下,MVP)は,癌5例全例がirregularであり,腺腫は3例中2例がregularであった。腺腫の1例は,MSP,MVPともにirregularであり,その1例を除いて内視鏡切除後の病理組織学的所見とVS classificationでの癌,非癌の診断が一致しており,一致率は87.5%であった。症例数は少ないがFAPに合併した胃上皮性腫瘍の診断においてVS classificationを用いたNBI-MEは有用と考える。
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.85.1_36