57. サイトメガロウイルス腸炎を伴った急性出血性直腸潰瘍の1例

「はじめに」急性出血性直腸潰瘍(acute hemorrhagic rectal ulcer: AHRU)は, 重篤な基礎疾患を背景に突然, 無痛性の大量新鮮血便で発症し, 長期臥床に伴う粘膜の血流障害が発症機序とされている. しかし, 宿便性潰瘍, 非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs: NSAIDs), 坐薬起因性直腸潰瘍, サイトメガロウイルス(cytomegalovirus: CMV)腸炎は, しばしば潰瘍の形成・増悪に関与し, AHRUと病態が重複する. 今回CMV腸炎を伴ったAHRUの1例を経験したので報告する. 「症例...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy(2001年から) 2014-06, Vol.84 (1), p.164-166
Hauptverfasser: 木村麻衣子, 小泉浩一, 桑田剛, 田畑拓久, 堀口慎一郎, 比島恒和, 大橋一輝
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」急性出血性直腸潰瘍(acute hemorrhagic rectal ulcer: AHRU)は, 重篤な基礎疾患を背景に突然, 無痛性の大量新鮮血便で発症し, 長期臥床に伴う粘膜の血流障害が発症機序とされている. しかし, 宿便性潰瘍, 非ステロイド性抗炎症薬(non-steroidal anti-inflammatory drugs: NSAIDs), 坐薬起因性直腸潰瘍, サイトメガロウイルス(cytomegalovirus: CMV)腸炎は, しばしば潰瘍の形成・増悪に関与し, AHRUと病態が重複する. 今回CMV腸炎を伴ったAHRUの1例を経験したので報告する. 「症例」患者: 70歳代, 女性. 既往歴: 虫垂炎, 高血圧症, 腸閉塞, 不安神経症, 2型糖尿病. 現病歴: 2004年6月に多発性骨髄腫と診断され, 2005年2月, 原病が悪化し精査加療のため入院した.
ISSN:1348-9844