29. 家族性大腸腺腫症術後経過中に胃腺腫から早期胃癌に進展した1例

「症例」患者: 46歳, 女性. 現病歴: 2011年12月, 便潜血陽性のため近医で大腸内視鏡検査を施行し, 直腸~横行結腸に100個以上のポリープとS状結腸に2型腫瘍を認め当院紹介となった. 当院の精査でAPC遺伝子変異と内視鏡所見, 腸管外病変(顎骨腫, 甲状腺腫)より家族性大腸腺腫症(FAP)と診断した. 既往歴: 特記事項なし. 家族歴: 父親が直腸癌で42歳時に死亡. 経過: FAPに対し, 大腸亜全摘, 回腸直腸吻合術の予定となり, 2012年1月にスクリーニング目的で上部内視鏡検査を施行したところ, 穹窿部大彎に15mm大の白色隆起性病変が指摘された. 病理所見は中等度異型腺腫...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy(2001年から) 2014-06, Vol.84 (1), p.108-110
Hauptverfasser: 大隅寛木, 石山晃世志, 平澤俊明, 由雄敏之, 山本頼正, 土田知宏, 藤崎順子, 五十嵐正広, 山本智理子
Format: Artikel
Sprache:jpn
Online-Zugang:Volltext
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Beschreibung
Zusammenfassung:「症例」患者: 46歳, 女性. 現病歴: 2011年12月, 便潜血陽性のため近医で大腸内視鏡検査を施行し, 直腸~横行結腸に100個以上のポリープとS状結腸に2型腫瘍を認め当院紹介となった. 当院の精査でAPC遺伝子変異と内視鏡所見, 腸管外病変(顎骨腫, 甲状腺腫)より家族性大腸腺腫症(FAP)と診断した. 既往歴: 特記事項なし. 家族歴: 父親が直腸癌で42歳時に死亡. 経過: FAPに対し, 大腸亜全摘, 回腸直腸吻合術の予定となり, 2012年1月にスクリーニング目的で上部内視鏡検査を施行したところ, 穹窿部大彎に15mm大の白色隆起性病変が指摘された. 病理所見は中等度異型腺腫であった. 術後当院外科でフォローアップとなっていたが, 2013年3月のPET-CTにて穹窿部に強い集積を認めたため, 精査目的に上部内視鏡検査を行った. 14ヵ月前の術前に指摘された腺腫と同部位に, 50mm大の白色隆起性病変を認めた.
ISSN:1348-9844