虫垂腺腫による虫垂重積の1例

「はじめに」虫垂重積症は稀な疾患であるが, 虫垂腫瘍が原因となり虫垂炎様症状で発症することを考慮しなければならない. 今回我々は虫垂腺腫による虫垂重積の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:85歳, 男性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴:高血圧症, 糖尿病. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2012年12月, 健康診断にて便潜血陽性を指摘され, 精査目的にて当科紹介受診となった. 初診時現症:血圧132/86mmHg, 脈拍78回/分・整, 体温36.2℃, 腹部平坦かつ軟, 圧痛なし. 初診時検査所見:Hb 12.7g/dl, Ht 40.5%と軽度の貧血を認...

Ausführliche Beschreibung

Gespeichert in:

Bibliographische Detailangaben
Veröffentlicht in:	Progress of Digestive Endoscopy 2013/12/14, Vol.83(1), pp.162-163
Hauptverfasser:	保母, 貴宏, 横山, 登, 小城原, 傑, 初鹿野, 誠也, 磯崎, 正典, 佃, 玄紀, 松尾, 海, 野垣, 航二, 有馬, 秀英, 相田, 貞継, 清水, 浩二, 熊谷, 一秀
Format:	Artikel
Sprache:	jpn
Schlagworte:	虫垂腫瘍虫垂重積
Online-Zugang:	Volltext
Tags:	Tag hinzufügen Keine Tags, Fügen Sie den ersten Tag hinzu!

Beschreibung
Zusammenfassung:	「はじめに」虫垂重積症は稀な疾患であるが, 虫垂腫瘍が原因となり虫垂炎様症状で発症することを考慮しなければならない. 今回我々は虫垂腺腫による虫垂重積の1例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 「症例」患者:85歳, 男性. 主訴:便潜血陽性. 既往歴:高血圧症, 糖尿病. 家族歴:特記事項なし. 現病歴:2012年12月, 健康診断にて便潜血陽性を指摘され, 精査目的にて当科紹介受診となった. 初診時現症:血圧132/86mmHg, 脈拍78回/分・整, 体温36.2℃, 腹部平坦かつ軟, 圧痛なし. 初診時検査所見:Hb 12.7g/dl, Ht 40.5%と軽度の貧血を認めた. 腫瘍マーカーはCEA 1.41ng/ml, CA19-9 10.8U/mlと正常であった. 下部消化管内視鏡検査:盲腸内腔に突出する中心部にやや陥凹を伴った有茎性の腫瘍を認めた. 腫瘍は軟で可動性良好であった. 虫垂開口部は他に確認されず, 虫垂腫瘍が重積し盲腸内へ翻転陥入したと考えられた(Color 1).
ISSN:	1348-9844 2187-4999
DOI:	10.11641/pde.83.1_162