ESDによりカルチノイド症候群が消失した回盲部カルチノイド腫瘍の1例
「はじめに」 カルチノイドとは, 消化管神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor:NET)の病名である. 直腸NET治療については, 2012年に大腸NET治療ガイドライン1)が公開されているが, 回盲部カルチノイド腫瘍の治療指針はいまだにない. 今回我々はESDにより回盲部カルチノイド腫瘍を3年間局所コントロールし, カルチノイド症候群が消失し得た症例を経験した. 「症例」 患者:75歳, 男性. 主訴:発作性皮膚紅潮, 易怒性. 既往歴・家族歴:特記事項なし. 現病歴:2009年便潜血陽性にて下部消化管内視鏡検査(total colonoscopy:TCS)を施行, 回盲弁...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2013/12/14, Vol.83(1), pp.156-157 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 カルチノイドとは, 消化管神経内分泌腫瘍(neuroendocrine tumor:NET)の病名である. 直腸NET治療については, 2012年に大腸NET治療ガイドライン1)が公開されているが, 回盲部カルチノイド腫瘍の治療指針はいまだにない. 今回我々はESDにより回盲部カルチノイド腫瘍を3年間局所コントロールし, カルチノイド症候群が消失し得た症例を経験した. 「症例」 患者:75歳, 男性. 主訴:発作性皮膚紅潮, 易怒性. 既往歴・家族歴:特記事項なし. 現病歴:2009年便潜血陽性にて下部消化管内視鏡検査(total colonoscopy:TCS)を施行, 回盲弁上に8mm大の粘膜下腫瘍を認めたが経過観察となっていた. 同時期より家人から易怒性の指摘と発作性皮膚紅潮を自覚していた. 2010年11月にTCSを再検, 腫瘍が12mmに増大しており, 生検にてカルチノイド腫瘍と診断した. 内視鏡的粘膜下層剥離術(endoscopic submucosal dissection:ESD)を行う方針とし, 2010年12月に入院となった. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.83.1_156 |