カプセル内視鏡で出血性病変を確認し診断に至った小腸GISTの1例

「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は, カハール介在細胞を起源とする間葉系腫瘍である. 発生部位は小腸が約30%で, 胃の約60%に次いで多い. 小腸GISTの発育形式は管外型が多く, 腫瘍径が比較的大きくても無症状の症例が多いが, 管腔側にびらんや潰瘍を形成し, 原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)・貧血を来すこともある. 今回カプセル内視鏡(VCE)で活動性小腸出血を確認し, ダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)を用いて小腸GISTの診断に至った1例を経験したので報告する. 「...

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Veröffentlicht in:Progress of Digestive Endoscopy 2013/12/14, Vol.83(1), pp.138-139
Hauptverfasser: 村上, 昌, 岩本, 淳一, 門馬, 匡邦, 小西, 直樹, 屋良, 昭一郎, 伊藤, 真典, 平山, 剛, 齋藤, 吉史, 池上, 正, 本多, 彰, 小西, 栄, 生方, 英幸, 田淵, 崇文, 松﨑, 靖司
Format: Artikel
Sprache:jpn
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Beschreibung
Zusammenfassung:「はじめに」 Gastrointestinal stromal tumor(GIST)は, カハール介在細胞を起源とする間葉系腫瘍である. 発生部位は小腸が約30%で, 胃の約60%に次いで多い. 小腸GISTの発育形式は管外型が多く, 腫瘍径が比較的大きくても無症状の症例が多いが, 管腔側にびらんや潰瘍を形成し, 原因不明の消化管出血(obscure gastrointestinal bleeding:OGIB)・貧血を来すこともある. 今回カプセル内視鏡(VCE)で活動性小腸出血を確認し, ダブルバルーン小腸内視鏡(DBE)を用いて小腸GISTの診断に至った1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:84歳, 女性. 主訴:黒色便. 既往歴:甲状腺癌(73歳時). 現病歴:2008年から貧血を指摘されており, 2011年にVCEを含めた消化管精査が行われたが, 消化管出血は確認されなかった. 2012年11月黒色便が出現し当科を受診, 血液検査でHb 7.1g/dlと著明な貧血があり, 小腸出血が疑われ精査・加療目的で入院となった.
ISSN:1348-9844
2187-4999
DOI:10.11641/pde.83.1_138