NBI拡大観察にて診断し得た肛門管扁平上皮癌の2例
「はじめに」 肛門管扁平上皮癌(粘膜内癌, 以下, SCC)は稀な疾患であるが, 画像強調をはじめとする内視鏡機器の発達に伴い, 早期の段階での発見例が増加することが予想される. 今回, 肛門管扁平上皮癌の早期診断にNBI拡大観察が有用であり, また診断的治療を兼ねた局所切除を施行した肛門管扁平上皮内癌の2例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:73歳, 女性. 既往歴:高血圧, 胃潰瘍. 現病歴:当院での胃癌術前の大腸内視鏡検査にて肛門管歯状線上に扁平隆起性病変を指摘された. 生検組織診断でSCCが検出され, 当科紹介となった. 血液検査所見:SCC 0.6ng/ml(0.0...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2013/06/14, Vol.82(1), pp.206-207 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 肛門管扁平上皮癌(粘膜内癌, 以下, SCC)は稀な疾患であるが, 画像強調をはじめとする内視鏡機器の発達に伴い, 早期の段階での発見例が増加することが予想される. 今回, 肛門管扁平上皮癌の早期診断にNBI拡大観察が有用であり, また診断的治療を兼ねた局所切除を施行した肛門管扁平上皮内癌の2例を経験したので報告する. 「症例」 【症例1】 患者:73歳, 女性. 既往歴:高血圧, 胃潰瘍. 現病歴:当院での胃癌術前の大腸内視鏡検査にて肛門管歯状線上に扁平隆起性病変を指摘された. 生検組織診断でSCCが検出され, 当科紹介となった. 血液検査所見:SCC 0.6ng/ml(0.0~1.5ng/ml). 下部消化管内視鏡検査:歯状線上に約10mm大の白色調扁平隆起を認めた. 病変の肛門側(Color 1-a:赤枠)のNBI拡大観察では, 血管の拡張, 蛇行所見を認め(Color 1-b), 同部位の生検による病理組織にてSCCと診断された. 粘膜内癌の可能性が高く, 完全生検の目的にて経肛門的局所切除術を施行した. |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_206 |