潰瘍性大腸炎を有する高齢者に合併した陥凹型colitic cancerの1例
「はじめに」 潰瘍性大腸炎(UC)は大腸癌との合併が多く, 発見されれば大腸全摘の適応とされる. しかし, 70歳以上の高齢者にその原則をあてはめるのに疑問を投げかける意見もある1). 今回我々は患者の年齢と希望・術後のQOLなどを考慮し, UCを有する高齢者大腸癌に対し, 一般の大腸癌根治術を選択した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 女性. 主訴:特になし. 既往歴:30歳子宮外妊娠手術・C型肝炎, 48歳UC, 50歳高血圧症. 現病歴:75歳でUCを再燃したが, ステロイド・白血球除去などの治療で緩解した. その後のsurveillance内視鏡では, 平滑なポリー...
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Veröffentlicht in: | Progress of Digestive Endoscopy 2013/06/14, Vol.82(1), pp.202-203 |
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Format: | Artikel |
Sprache: | jpn |
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Online-Zugang: | Volltext |
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Zusammenfassung: | 「はじめに」 潰瘍性大腸炎(UC)は大腸癌との合併が多く, 発見されれば大腸全摘の適応とされる. しかし, 70歳以上の高齢者にその原則をあてはめるのに疑問を投げかける意見もある1). 今回我々は患者の年齢と希望・術後のQOLなどを考慮し, UCを有する高齢者大腸癌に対し, 一般の大腸癌根治術を選択した1例を経験したので報告する. 「症例」 患者:76歳, 女性. 主訴:特になし. 既往歴:30歳子宮外妊娠手術・C型肝炎, 48歳UC, 50歳高血圧症. 現病歴:75歳でUCを再燃したが, ステロイド・白血球除去などの治療で緩解した. その後のsurveillance内視鏡では, 平滑なポリープが散在するもののほぼ全域の結腸粘膜で毛細血管は透見できた(Color 1-a). しかし直腸にIIc様病変が発見された(Group 5). 通常観察では辺縁に軽度の隆起を伴う発赤調15mmの陥凹性病変であった(Color 1-b, c). NBI拡大観察(×90)では陥凹面で不規則な血管の増生(CP type IIIA)が見られ, 拡大色素内視鏡ではVI様pit patternが見られたが詳細は判定困難であった(Color 2). |
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ISSN: | 1348-9844 2187-4999 |
DOI: | 10.11641/pde.82.1_202 |